『学校に行けない』

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僕は力一杯、自転車をこいで帰った。 家には誰も居なかった。僕の両親は共働きをしている。こんな昼間に誰か居るわけはない。家はとても静かだった。 僕は「ただいま。」と独り言のように呟くと二階の自分の部屋に上がった。 学ランを脱ぎ、ジャージに着替えると、タバコを吸いながら今日もらったプリントを見た。どれも全然分からない。もう二ヶ月も授業に出ていないのだ。分かるはずもない。最後に学級通信を見た。そこには朝のテストの成績優秀者、部活動の成績、皆勤者などが載っていた。僕の名前が載っているはずはない。僕には特に仲が良いクラスメートも居なかった。このクラスに僕は必要ないのかもしれない。僕が学校を辞めても、例え死んだとしても、クラスにはなんの影響もないだろう。 僕はなにもする気になれず、ボーっと音楽を聴いて午後を過ごした。最近は毎日銀杏BOYZを聴いている。この日本語パンクの中でだけ、僕は明るい気持ちになれる。
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