第2話・罪、そして罰

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どのくらい経ったのだろうか。 俺は目を覚ました。 龍「!!!」 その目線の先にある光景に俺はまた意識を失いかけた。 それはさっきコンビニを出る時に見たあの映像と同じ光景。 兄貴と桃花は無惨にも血だらけになっていた。 龍「うっ……ゲホッ」 その残酷さに俺は吐いた。 そして顔を上げてやっと気づいた。 黒いフードを被り、大鎌を持つ者の存在に。 この状況の元凶はこれだと、俺は認識した。 けどこいつは確かにさっきコンビニで会った不審な奴。 そして俺の本能が言っていた。 こいつは人間ではない。 龍「ヒッ!!た…助けて!!誰か!!」 怖くなって、俺は逃げ出した。 しかしそいつがフワッと舞い降り、俺の前を塞いだ。 龍「こ…殺さ…ないでくれ……」 俺は震えてその場に座りこんだ。 ???「では、貴方に選ばせてあげましょう。」 龍「え?」 ???「1つは、貴方が私に殺される代わりに、あの2人は見逃しましょう。 もう1つは貴方は見逃してあげますが、あの2人は殺させてもらいます。」 龍「た…助けて」 ???「どちらを?」 龍「俺を助けて!!死にたくない!!死にたくない!!」 その時、そいつの口がニンマリした。 ???「そうですか。では全員一致で貴方だけを助けましょう。」 龍「!? い…今な…んて……」 .
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