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──シニガミにとりつかれても
決して人に知られてはならない
知られてしまったらその瞬間に自分はもちろん
その知った人までシニガミに殺されるから。──
俺は水柳 龍(ミズヤナギ リュウ)。
少し変わっている高校1年だ。
どこら辺が変わってるかというと、
俺は
『シニガミ』にとりつかれている。
黒い大きなフードの下から不気味に骸骨を覗かせながらピッタリ俺の背中に付いてくる。
どこまでもどこまでも。
人の背丈以上に大きい漆黒の鎌を持って。
それでも学校へ行かなければならない。
普通の日常生活を送らなければ、みんなに不審に思われてしまう。
俺は学校は絶対休まない自分の質(タチ)を恨みながら学校へ向かった。
目の前を友達どうしで楽しそうに歩く奴ら。
見てて胸くそ悪かった。
龍「チッ」
そう舌打ちをした瞬間──
《ゾクッ》
シニガミが俺の首に鎌を突きつける。
俺は学校へ向かうために全速力で走った。
絶対に後ろを振り向かないようにして。
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