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燃え盛る、シルフィスティアの森。
草木が焼ける臭いの他にも、血の臭いも立ち込める。
その森の中で、三人の少年と一羽の孔雀の悪魔が、ラプシヌプルクルという龍の悪魔、四体に取り囲まれていた。
ラプシヌプルクルの額には、ディストラーの紋章があり、周りにはメシアの少年少女、それにバートナーの悪魔の亡骸が転がっている。
その亡骸はどれも、無惨に肉塊にされていた。
「うわああっ!」
一人のメシアの少年が、襲いかかって来たラプシヌプルクルの爪に切り裂かれた。
「は…颯人っ!」
茶髪の少年と赤髪の少年が、それに気づいて叫ぶ。
颯人と呼ばれた少年は、血を吹き出させながら倒れる。
そこへラプシヌプルクル達が群がり、颯人に噛みついた。
「ギャアアアーッ!」
颯人の悲鳴と、ブチブチと肉を食い千切る音が響く。
悲鳴が消えた頃には、颯人は無惨に食い殺されていた。
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