9人が本棚に入れています
本棚に追加
[AM 05:17]
チュンッッ-----バァァァァン
うっすら明るくなってきた山に
一筋の閃光と爆音が走る。
濃い霧がたちこめる今なら、遠くから見たらさぞ幻想的であろう。
爆発の煙の中から
機体が走り出てくる
「くっ!霧が濃くなってきた…
早目に決めないとマズイな…」
予想とは違う天候に焦りだし
意を決し、山肌の林を駆け上る。
「損傷度は……」
パネルを操作し、画面右に詳細情報がでてくる
『機体損傷度
頭部13%、作戦に支障無し。
胸部16%、作戦に支障無し。
背部12%、作戦に支障無し。
右腕部31%、損傷、射撃時自動修正に支障有り。
左腕部86%、大破、使用不能。
脚部34%、損傷、速度、反応低下
………』
「手榴弾とマシンガンの同時使用は無理か……」
ピピッ
導体反応装置が反応した
「有視界に入った!」
グレネードを前方へと投げ、銃を構える。
ッバンッ
前方が爆発で煙に覆われる。
キュィィィィィィィン
突如機械音
自分の乗っている機体とは違う音
「何ぃっ!?」
敵の機体が、煙を払い突っ込んで高速で来た。
「近距離で終わらせる腹か!」
銃を向け近距離で連射。
カカカカカカカンッ
跳弾音。
「弾かれたッ!?」
敵機の右手から何かが出てき、機体を拘束され
『そこまでだッ!』
長身のショルダーキャノンをコックピットに当てられる。
「あの攻撃はコレか。」
『新米にしちゃあ上出来だ。即時状況判断能力と反応が速い。』
「クッ……あ、ECMが消えてる」
パネルの【ECM】のマークは消えていた。
最初のコメントを投稿しよう!