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家の近所に着いたけれど、変な騒ぎも起きていなければ、野次馬もいなかった。
それでもあたしは家を見るのが怖かった。どこかのアニメみたいに、ぐしゃっと潰れていたりしたら、たまったもんじゃない。
幸い、家は無傷だった。ママもピンピンしてた。ただ……庭には大きな穴が開いていた。
大きいといっても、あたしが両腕を広げたぐらいの大きさで、空から星が落ちてきたわりには小さい穴だった。
けれど、肝心の星が見つからない。穴のなかにあるのは、あたしの顔ぐらいの大きさの漬物石だけ。
お星さまは一体、どこに行ったのだろう?
ピクッ
……漬物石が、動いた?
ピクッピクッ
バタバタバタ
うん、動いてる、この漬物石。というか、よく見るとこの石、星の形してる……
「まさか!?」
あたしは両手で石を拾い上げた。
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