ステージ

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ふと、音に気付く。どこかで小さな音が鳴っている。何の音だかは分からない。それはだんだん大きくなってきて、僕が歌い終えた瞬間、いよいよそれがはっきりと聞こえだす。 ? パチパチという音が鳴っている。アトランダムにはじける音。僕はようやく、それが拍手だということに気が付く。 僕はゆっくりと目を開ける。閉じたときと同じように。すると、世界は再び光を取り戻す。闇から開放されている。 いつの間にか、僕は舞台の上に立っていた。大きな舞台だ。照明は眩しく『僕ら』を照らしている。 隣りの彼がこちらに微笑む。 拍手は鳴りやまない。 そうか! この場所こそが、僕のステージだったのだ。
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