さみしいよるは

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    あなたが教えてくれたうたを 繰り返し うたい続ける   なげだした足にまとわりつく憂鬱は 綿菓子の最期みたいにねっとりして 組み敷かれたうたは 少し雑音が入っていた   無駄に湿らせた部屋の からりとした空間に あなたの名前をさがしてしまう   指先でなぞる 魔法使いは   優しい夢ばかりを 生い茂った樹海からもってくるもんだから 思わずコーヒーは飲めないブラック 選んでしまう     唇が乾いて 寂しさがざらついて そのまま風化すれば ようやく 眠れるのに     私は一人 お留守番する少女のような気持ちで なにもないシーツをまた掴む
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