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「妙はあるの?」
彼の質問にとっさに嘘をついた
「無いよ?」
「そっか、後1ヶ月あるし…会う場所とか、ゆっくり考えよう?」
「…そうね…」
妙はフォークを手に取ろうとしたが、もう食べる気になれず諦めた
本当は遠恋経験1年半
宏明に出会う半年前の事だ
しかも偶然にも宏明が行くH県…
『遠恋なんて二度としない、無理だ!』
元彼と別れた時に酔って友達に絡んだなんて、口が裂けても言えない
週末のデートは始まったばかりなのに、妙の頭は『どうしよう』で一杯になった
そんな事に気付くはずもなく、彼は食事を続けた
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