†中絶…†

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      「あの、娘があの様子で心配なので…私もついていってもいいでしょうか…」       「…お母さま、そのことで話しておきたいことがあるので、お父さまも呼んでいただけますか?」         「え?!…わかりました…」           お父さんを呼びに診察室をでるお母さん       その後ろ姿を見送り、九條先生は深刻そうな顔つきで深い溜め息をつく。       ほどなくして、お父さんを連れてお母さんが戻ってきた。         「先生、夫を連れてきました…」     「先生、嘉奈衣は…」           「…あなた方は嘉奈衣さんから何も話されていませんか?」           「…何の話…ですか?」          やっぱり、といった顔をして少し沈黙する。       「…嘉奈衣さんの…妊娠についてです」           「妊娠…!!?」      
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