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「弟だからこそ、躾をしたまでだ…ヒュプノス家の恥め。こんな…人間のクズなんかに味方するなんて」
奴はこちらをチラリと見て、言った…。
ク……クズ。
クズって……、またあたしの事かいっっ!!?
「…火鷹っ」
夕羅が右手をかざすと、奴に向かって黒い光が放たれた、…が。
…パシン
火鷹が軽く手で払うと、光は煙となって消えた……。
「これで攻撃した気か?……やっぱり妖力、完全に回復してないんだ。ははっ、笑える」
「く……ぅっ」
……ガクンと膝をつく夕羅。息があがって、酷い汗だ。
「ち…ちょっと、夕羅?大丈夫!?」
「…綺流兎、ちゃん…架那たちと……逃げろ。アイツは…俺が、どうにかする…」
「え…」
「き、貴様ら何やってるんだ!ケンカでもしてるのか!?」
さすがに城の兵士たちも何事かと、集まってきた。
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