第7章 長い一日の終わりと始まり

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 せっかく処刑を中止にできたのに。今、騒ぎになったら、また大変な事になる。  それだけは、()けなきゃダメだ! 「…じ、自分は先程、そこの男が、何も無い所から火を出したのを見ました!」  うぅ、見知らぬ兵士め、余計なコトを~っ! 「そっちの奴は、黒い光を手から出してました!」  他の兵士たちも、自分も見たと、口々に言う。 「まさか…さっき言ってた、ヨウマなんたら…とかいうヤツの力か?手品じゃなく?」  兵士長らしき人(ヒゲの偉そうなおじさん)が、半信半疑な表情で近付こうとした。  夕羅の言った妖魔人の話を信じてないみたい……ほとんどの人がそうだろうけど。  …それなら、ごまかせるかも。  あたしは、慌てて言った。 「そう!手品!手品です!!…ねっ、架那っ」  架那に目配せすると、一瞬、きょとんとした顔になったが、 「あ、……そ、そう!手品!だ、大道芸の練習してたんですぅ、私達ぃ!」  うまく話をフォローしてくれた。 「大道芸人?…こんな所で練習するな!他でやってくれ!」 「あはは、すみません、すぐ退散しますね~」
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