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あたしは作り笑顔で、夕羅を立ち上がらせようとする。
「…夕羅、動ける?逃げるなら一緒だからね」
小声で言ったのに、奴――火鷹には、聞こえたらしい。
「……誰が逃がすか。夕羅、僕がお前を骨まで燃やし尽くして…灰にしてやる!」
氷の様に青白い炎。
それが、無数の火の玉になり、こっちに向かって来たのが見える。
……頭で考えるより、体が勝手に動いて。
――あたしは、夕羅の前に飛び出してた。
架那や蒼大くんの叫び声が聞こえ、
火鷹の目が、大きく見開かれたのを見て、
あとは、
……夕羅の声がして、
「綺流兎!!」
次の瞬間。
あたしの体は、青白い炎に包まれた――…。
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