第7章 長い一日の終わりと始まり

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 架那は、あたしが火鷹の炎を受けた後の事を、教えてくれた。  あの後……。  ボロボロに焼け焦げたあたし(実際は服が焦げた程度)を見た夕羅は、我を失った。  眠ってた妖力が溢れ出し、コントロールが利かなくなって…。 「あのままだったら、国一つ吹っ飛ぶところよ……」  大袈裟な表現かもしれないけど、あれでも夕羅様はいずれ、妖魔人の王になる者。  計り知れない妖力の持ち主なのよ、……と架那は言葉を続けた。  そっか…、今更だけど、夕羅は妖魔人の王子なんだよね。  そう……人間とは…あたしとは、違うんだ。  …それって……、  ――ずっと離れない夕羅の手の温もりを感じながら、頭に浮かびそうになった考えを打ち消す。 「…きーちゃんが、暴走しそうになった王子を止めたんだよ」  え?あたし?  目をパチクリさせてると、架那が苦笑いで言った。 「その様子は、覚えてないわねぇ?綺流兎ってば、気絶しかけてる中、夕羅様に『戦っちゃダメ』って…」 「や、記憶に無い、……すっぽり。」  本当に覚えてないんですケド。あたしのそんな一言だけで、夕羅を止められたんだ……?
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