第7章 長い一日の終わりと始まり

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 ……なんでも、昔飼ってたペットの豚にそっくりで、里乎いわく、『可愛(かわい)くて守ってあげたくなる』とのこと。 「…あ……そ、そうなんだ、うん…良かったね」  本人がいいなら、それでOKなんだろーケド。里乎って……少し変わった()?(あたしもヒトのこと言えないか)  そんな事を考えてると、夕羅の頭が微かに動き、ムニャムニャ言い出した。 「…ん~……綺…流兎ぉ……」  うぎゃあ!?  寝言でヒトの名を呼ぶなぁっ!恥ずかしいから!  またすぐ寝息を立てて眠った夕羅に、赤面する。 「………すんません。」  気が動転したのか、何故(なぜ)かあたしが謝る。 「邪魔しちゃ悪いし、そろそろ退散するね。…綺流兎ももう少し、眠った方がいいわ」  里乎は笑って部屋を出て行こうとした。 「あ…、里乎っ」 「?」
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