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加奈伊 暝の魂
いつもと変わらない朝……
そして、鏡の前に私がいる。
寝惚け顔の、冴えない少女が、鏡に映っていた。
私は、加奈伊 暝(かないめい)
ごく普通の女子高生だ。
彼氏もいなければ、友達もいない、成績もまあまあで、クラスの女子からは、ツン子とかいう変なあだ名までつけられる始末
理由は、私が……
ノリの悪い、無愛想な奴だからだそうだ。
私は、学校が嫌いだ……友達なんていらない、ただ、親が行けと言うから行ってるだけ、
気だるさだけが積み重なる、退屈な毎日が、今日も始まる。
あらかじめ、作り置きしておいた余りものを温めて、ささっと朝食を済まし、支度を整えた。
学校に遅刻すれば、いろいろ煩いから、私は遅刻したくなかった。
家を出ると、いつもの駅に
いつもの時間通りに
いつもの電車が来て、いつも通りそれに乗った。
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