海歌

10/13
前へ
/323ページ
次へ
「ぐぐっ殺す!」 意識を幻魔に奪われた、哀れな人間の為れ果てがそこにいた。 後ろから襲ってくる大鎌を俊敏な動きでよけると、蒼き剣を構え直した。 水の中を凄まじいスピードで泳ぎ、奴に斬りかかる。 「我はデスサイズ!無双の死神なり!」 奴はそういい放つと、大鎌を手にしてきりかかってきた。 難無くかわすとその身を斬った。 「ヒヒャヒャヒャ」 奴は、斬られたにも関わらず笑っている。 「あぐぅ」 突如、私の腕からでた鮮血が水を微かに紅く染める。 「騙されてはいけません!見えてるものだけが真実ではないのです」 セイレーンがそう言うと、私の片腕が青白く光り、血が止まった。
/323ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加