それは猫だっつの

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~有沢亜里奈の猫偏1~ 疲れたわ…。 となり町からずっと歩いて旅をしてきたけどあたしゃもう限界だわさ。 しかし旅をやめるわけにはいかない。 だけどご飯も無くてどんどん痩せていくし寝床だってここいらじゃ縄張りがすごいのなんのって追い出されたわ…。 今まで独りでやってきたけど、これが寂しいってことなのかねぇ~。 こんな荒れた大都会にまた足を踏み出すなんて。 「おい、お前」 「ほえ?あたしかね?」 後ろから呼び止められた、その猫は外見ブチ猫だけど右目が青、左目が黄色の少し変わった猫だった。 「そうお前だ、ここいらじゃみない顔だに?」 「あたしゃ旅をしてるだわさ、あんたには関係ないねぇ」 「当てもなしにか?」 「まぁね、あたしゃ独りがすきなだけ、だから目的なんて初めからないのさ」 「へぇ、じゃああれかい?一匹狼だねお前」 「そうなるだわさ」 「でもお前見た限り腹減ってるだろ」 「あんたには関係ないだわさ」 「ここはねぇ、スラムと呼ばれてるが大都会でもあるのさ」 「…だろうねぇ」 「これは忠告さ、出てくなら今のうちだよ」 「どういう意味かね?」 「そのまんまの意味さ」 「…」 「これは差入さ…とっときな」 ポトッと魚の頭を地面に置きそのブチ猫はさっていった。 「ふん、あたしに構うなだわさ…」 また旅を続けよう… … …… ……… フガッ…Σ 夢だっのね。 それにしても大冒険な夢だったわさ。 あたしゃきままな野良ネコだわさ~♪ それにしても。ん~…、今日もぽかぽか天気だわさ~♪ こんなに天気がいいと何もしたくなくなるねぇ。 でもお腹は空くだわさ… 都会もこう広いとご飯探すのも大変だわね。 スズメが美味しそう… おや? なんだかあそこの建物はさわがしいねぇ~。 また人間が騒いでるのかもね。 となると食べ物だってきっとあるだわさ、ちょっと行ってみるかな。 トテトテ… 猫徒歩5分。 遠くから見るとあんなに小さかった建物も、近くで見るとそれは大きなマンションで紅色のようなレンガ状の建物だった。 入り口前にはシロネコと山の宅急便のトラックがみえる。 せっせと入り口に段ボールを運ぶ人間の姿だ。 でっかい段ボールだねぇ… 不意に背後からギュッと鷲掴みにされた。 ぎゃぼっΣ 突然体を触るとはなにごとΣ こらっ、持ち上げるでない! ぎゃぼー!! 「(今日から私と暮らすのよっ)」
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