命日

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病院に付いたら、処置室の前のいすにパパが座っていた。 「優乃は?」 「今、先生達が診てくれてる。」 大輝も変な空気が分かったのか…。 何も言わないで、パパの隣に座った。 私も大輝の隣に座った。 ずっとずっと祈った。 『寝たきりでもいい。優乃が息をします様に…』 気が付いたら、涙が出ていた。 『泣いちゃダメ! 優乃が頑張ってる時にママが泣いてどうすんだ!』 自分に言い聞かせた。 詳しい時間は分からないけど、多分一時間位だったと思う。 処置室から看護婦さんが出て来た。 「こちらの部屋へ」 誰もいない病室へ通された。
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