破壊魔のお話。

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《ピピピッピピピッ!》 その日も私は、いつも通りの朝を迎えて目を覚ました 少し朝が早いけど、私のアレを考えると仕方無い 《ピピピピッピピピピッッ!!》 段々と目覚ましの音がうるさくなっていくが、私が触るわけにはいかないので無視する …今年はまだ、一個も犠牲にしていないのだ この記録はもっと伸ばしたい 《ピピピピピピピピピピ!!!》 目覚ましがラストスパートをかけてきている中、取り合えず着替える私 着ていたパジャマ替わりのジャージを脱いで、学校指定のジャージを着る…毎日の事だが、少し悲しくなる こっちは花も恥じらう女子中学生なのに…何で…朝からジャージを……といっても、制服は着ない。ていうか、着れないから仕方が無い 《ピピピピピ─────ッ!…》 どうやら目覚ましも力尽きたらしい 念の為、目覚ましを覗き込んでみるが秒針もしっかり動いている 壊れてない事を確認してホッとする私 …そう、この時はまだ動いてたのに…はぁ…       「あ、おはよーアンズ」 台所に向かうと、弟の広太が朝食を用意していてくれた …既にジャムが塗られたトーストを用意して 「おはよー…いつもありがとうね、広太」 …正直、中2になっても小5の弟に食事を用意させる姉はどうかと思うが…弟も私のアレをよく理解していてくれてるので「別にいいよ~、僕家事好きだしー」と快くやってくれている 「それに、家で今家事できるの僕だけだしー」 …ソレが余計に私の情けなさを追い込んでるのだよ、弟よ。
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