破壊魔のお話。

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「ねぇねぇ、そういえば聞いた?「ハンマー男」の話!」 「はい?ハンマー男?」   キョトンとした私に、恭子は満面の笑みで喋りだした   「そうなのよ、ハンマー男よハンマー男!何でもハンマーを持ちながら普通に歩いてて、何かそこら辺を壊し回ってるって言う狂暴な男の噂!」 「…そんな変な男が21世紀の今の日本のドコにいるっていうのよ💧」   恭子は普段は明るい可愛らしい女の子なのに、こういう変な話とか噂が大好きで一度話のネタを手に入れれば、人が変わった様に爛々とそれを喋り続けるのがたまに傷だと、私は思っている   「いやね、なんかソイツ自分で『俺はこの国の人間じゃねー!』って叫びながら今も逃走してるらしいのよ。」 「そ、そうなんだ…」   まだまだ長くなりそうな話の雰囲気に、私は早々にその場を切り上げる事にした   「あ!もうすぐ予鈴だよ?急がなくちゃ!」 「え、嘘!?アンズ、ダッシュよダッシュ!!」   話を切り上げ、私達は学校へと急いだ …あの時は、まさかこの話が後々私の身にも関わってくるなんて、考えもしていなかった       教室に入った私達は、それぞれの席へ向かった   (今日は久々に何もしてない…調子いいなぁ♪)   …そう、こんな風に油断していたのが間違いだった 私のアレは、そんな隙を見逃さなかった   椅子に座ろうと腰を落とした瞬間だった   《メキッ…》   嫌な音がして   《バキッ!》   それは破壊の叫びに変わった   「きゃっ!!い、痛たた…あ!?」   私の椅子が、見事に壊れていた ウチの学校では、木の机と椅子を使っている だから結構壊れやすいのだが…問題は、私の場合コレで壊した椅子が15個目だと言う事だ   「や…やっちゃった…💧」  そして、そこから連鎖の様にコレは続いた。 起き上がろうとすると、壊れた椅子の破片にジャージが引っ掛かり、お尻の部分の布が裂けた   「き、きききキャァァァァァアアア!!!!??」   パニックになった私は、更に椅子が壊れた時に持っていて、床に落としていた鞄の上に腰餅をついてしまい、   《ペキッ》   嫌な鞄の中の叫びを聞いてしまった…   「あ!あああーっ!!?」
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