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「おはよう!春妃」
「うん、おはよう。夏梨」
と、私はいつも通りの会話をいつも通りの場所、いつも通りの時間に交わした。
「じゃあ、先に教室行ってるね」
と言って、夏梨は自転車を漕いで先に行った。
教室に着いた私は、自分の席に着いた。
夏梨の席の周りにはたくさんの人がいる。
やっぱり夏梨は私と違って人気があるなぁ、と思いながら溜め息を吐いた。
夏梨は私に気付いて、こっちに来た。
「あれ?みんなと話してたんじゃないの?」
「ん?いいの、いいの。それとも、春妃は私に来て欲しくないの?」
「そうじゃないけど…」
「元気がないなぁ!あっ、もしかして一限目が体育だから、元気ないの?春妃は運動音痴だからねぇ」
「言ったなぁ!じゃあ、体育は勝負だからね」
「いいよ。じゃあ、負けた方はお弁当のおかず一つだからね!」
と、たわいもない話をしていた。
やっぱり夏梨はすごいなぁ。夏梨と話してるとすぐに元気になっちゃう。私も夏梨みたいになりたいなぁ。
と、私はいつも通りの会話でいつも通りの思いをめぐらせていた。
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