第1章 悪夢といざない

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教室に着くと、何やら集団がいくつかできている。 「何だろう………?」 近づいて盗み聞きしてみる。 「なぁ、何を使う?」 「俺は…………だな」 「何の話をしてるの?」 菜月が早速興味を示す。 「ん!?真鍋か。モバゲーの話だ。 何でも新しいゲームが出るらしいんだ」 そう答えたのは 武藤 零<むとうれい> クラス1腹黒い………らしいけど、僕にはそんな風には見えない。 「もしかして、モバゲーサバイバルの事か?」 「篤、知ってるの?」 「あぁ、何でもリアル感覚のゲームで、サバイバルを生き残れって書いてあるらしい」 「へぇ~。何だか、少し面白そうだね………」 「そうだね」 僕と心弥も興味を持ち始める。 「ちょっと、そんな物騒なゲームは駄目!!」 向こうから1人のしっかり者な女子が少し怒ったように声をかけ、歩いてくる。 「弓…………」 心弥が彼女の名前を呼ぶ 露草 弓<つゆくさゆみ> 心弥のお隣で、僕らとも幼なじみだ。 「心弥にはサバイバルなんて無理よ!………それにそのゲームって、何だかイヤな感じがするの。」 まくし立て、仕舞には泣き出しそうな顔になる。
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