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「来たか…」
新国王は玉座に座り、訪れた愛藍と政士を見つめた。
「成程…『彼』に似ているな」
若い国王は納得したように政士をじっと見てから立ち上がり、彼と向き合い目を合わせて言う。
「桐生政士よ。数日後行われる後継式に出てはどうか」
「俺が…ですか?」
式に出る理由など到底見つからず、政士は何が何だか分からずに首を傾げた。
その様子を見て国王か笑う。
「改めて君の騎士としての任命式を執り行うつもりでいるのだ」
(またやり直すのか)
一瞬言葉に詰まった政士だったが、任命式の記憶がない挙句王家の子同席でない式だった為、断る理由もなく
「俺は構いません」
と答えた。
「決定だな。では式当日までゆっくりと体を休ませておくと良い。この式で正式に騎士と任命されたあかつきには…存分に働いてもらうぞ」
「はい」
何よりも騎士としての実感が沸くいいチャンスだ。政士はそう思い元気に返事を返した。
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