最終章

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《3》   俺は誓った。   あなたが太陽を目指す向日葵ならば──明るく笑えるなら、   俺は月に向かう狼となろう──あなたの心の闇が明けるように何度も叫ぼう。   ずっと傍にいると──     「覚悟が出来たようだな」   謁見の間──立て膝をついて政士は頭を下げた。 窓から射し込む光が部屋全体を照らしている。   「決意の程を問う」   「私には姫様を守るべき使命があります。異母兄妹という血縁関係を持っていても、彼女は守るべき存在…私の心は彼女の傍にいて、彼女を守りたい。それしかありません」   国王は黙ったまま。   「しかし義兄になっても、騎士の誇りを消し去ることなど出来ません。このまま彼女の騎士として過ごすことを許しては頂けないでしょうか」   国王は暫く考えた後   「騎士として、再び罪を犯すこともあり得る」   と反発した。 政士は胸の国章に手を触れ、深々と頭を下げ誠意を表しこう言った。   「姫様を義妹とし、二度と感情を抱かないことを誓います」   彼女との誓いも守れないのに、また新しく誓いを立てた。     ──まだ騎士は下りられない。   彼女はどう思うのだろう? 離れたくないという理由で選んだ戸籍上の兄妹関係。 彼女は喜ぶのか… その不安ばかりが募る。
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