死んだあなた

私とあなたが付き合って4か月目。

あなたは私の誕生日に死んだんだ。

私の代わりに…。

私があなたを抱えながら泣いているとあなたは言ったよね。

｢死ぬ前にお前の泣き顔じゃなくて笑顔が見たい｣
と……。

私は必死に笑顔を作ったけど涙は止まんなくて、泣き笑顔になってたよね。

｢なぁ。俺が死んでもな、人を裏切ったり、騙すなよ。約束だ｣

あなたは、死ぬときまでそんなことを言ったね。

そして

｢自分を責めるな。俺は自分の意識でこうしたんだから｣
と……。

なにも言えなかった。
ただただ、泣いていた。

あなたは笑いながら私の頬に手をあて
｢なぁ。キスしてもいいか？｣
と聞きました。

いつもなら勝手にするあなたが私に聞きいた。

私は泣きながら
｢死なないもん。傷が治ったらいくらでもできる｣
と拒んだね。

あなたは少し困った顔で
｢今しかないんだよ｣
と呟きました。

嫌だった。
キスをしたらあなたが死ぬのを認めてしまうと思ったから。あなたが、死ぬなんて思いたくなかったから…。
でもあなたは血をたくさん流した体を起き上がらせ

｢たまには俺のわがままを聞け｣

そう言い私にキスをしたね。　
とても冷たい唇だったんだよ。