First Impression

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「聖楓の席は窓際から二列目の最後尾だ」 俺の隣の席は空いている。 俺の記憶力が悪かったわけじゃない。 この席には初めから誰もいなかったんだ。 男子は教師が指定した席とその周りの生徒を見回した。 そして俺が目に入ると溜息を着いたり、舌打ちをする。 聖楓の席の右隣りはクラスの代表委員で世話好きな女子、斉藤。 前の席は寡黙で有名な 小説好きの女子、阿部。 そして左隣りが俺。 世話好きの女子が隣にいるから孤立する心配はない。 聖楓は教師の指示で指定された席に、並んだ机の間を通って、座った。 聖楓は鞄を机の横にあるフックにかけた。 そして教師のいつもと変わらない話があり、教師は教室を出た。
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