龍虎相打つ

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龍虎相打つ

武田にとって川中島を押さえれば、米の収穫料が多く、佐渡の金山がある越後へ進出出来、天下取りに大きく前進出来る重要な戦だった。 一方上杉にとって川中島を奪われる事は死活問題。なんとしても負けられない戦いであった。それに謙信の他にも川中島周辺の豪族達にとっても武田のこれ以上の進出を食い止めなければいずれ滅ぼされてしまう重大な戦いであった。 川中島の豪族達を味方につけた謙信であったがそれでも信玄との戦力差はひらかない。 そして1553年、両軍は川中島で対峙し、戦いの火ぶたが切って落とされた。 この戦いこそ、世に言う【川中島決戦】である。 上杉軍は地の利を生かし見事な計略で武田氏を追い詰めるが、武田の駆馬隊によって大打撃を受ける。 氷室の部隊も武田氏の攻撃により多くの死者を出した。 『クソッ❗❗どうすれば』 氷室は焦りに刈られる。 元々足軽大将である氷室の部隊など、御詰めを担当するほどの小さな部隊で100人程度しか動員していない。そんな部隊が前線で戦えばどうなるかなど一目瞭然である。 だがここで敵を押さえなくては主君上杉謙信が危ない。 『謙信を救いたい。』 そんな思いから氷室がとった行動とは‥‥‥‥
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