120人が本棚に入れています
本棚に追加
家に入って、私はまず台所へと行った。
引き出しを開けると、そこには手入れされている包丁が目に入る。
笑みを浮かべて一番大きい包丁を持つと、私はゆっくりと二階にある自分と夕子の部屋に行こうとした。
包丁に、自分の顔が綺麗に映る。
クスクス…アハは、ゆうこ…ゆうこ…
部屋の扉を開けると夕子はまだ帰っていなかった。
少し安堵した。
きっと、このままじゃいけないのはわかってる。
だけど…もう決意したから。
私は変わる。
でも、もう少しこのままでいたい。
矛盾してる。
結んでいた髪をほどくと昨日までの自分になった。
髪をといだ。
黒い髪を愛しく感じて
最初のコメントを投稿しよう!