😱ホラー小説😱

交換

「い、いいよ」

無理矢理作る笑顔は、引きつってないか心配だった。

「ほんと？！ほんとにいいの？！」

夕子はパッと明るくなる。
何もおかしい反応がないところを見ると普通に笑えているようだった。

それでも、胸のなかの黒い渦はどんどんと大きくなるのを感じていた。

胸の奥が重くなる――――

「早速明日いい？」
「うん…」
「ありがとう！」

夕子はガバッと抱きついてきた。

「大袈裟だよ」

私は、そんなことを言うのが精一杯な気がした…。

翌日、こんなに起きるのが憂鬱な日はなかった。

隣のベットで寝てる夕子の寝顔を見た。
気持ちよさそうに寝ている…

(夕子…)

ズキンと頭が痛くなるのを感じた。

時計を見ると、まだ五時半

(この時間、お母さん起きてるかな…)

ベットから起きて、静かに部屋を出た。

母の部屋をノックすると、母の眠たそうな声が返ってきた。

「誰～？」
「おはよう。あの、お母さん」

ドアを開けた私を見た母が気付いた。

「あら、夜子。おはよう」

夕子は母のことをママと呼ぶので、自然とお母さんと呼ぶのは私と思ってるらしい。