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｢ええっ！？｣
｢早瀬由鳥！今年の【賢者】は君だ！｣
な、なんと!?
｢おお、ハカセとペアで冒険に出掛けなきゃ！｣
｢待って下さい、『賢き者』なんて、成績なら他にもっといい人が……｣
｢単純に成績の話じゃないんだよ。
それに、こんな天然ボケの勇者さまをサポートできる賢者は早瀬だけだろ？｣
え～だってぇ……
別に何の得もないとは言え、先生の趣味とは言え。
夢が咲く街夢咲中学のベストパーティだよ……
私には……資格がないよ。
｢俺からの夏休みの課題として、毎年作文を書いてもらってる。楽しみにしてるからね｣
｢作文？パス！｣
いーや。ひかりならいい作文が書けるよ、きっと。
だって穂村先生が毎年宿題にする作文のタイトルは『将来の夢』だもん。
できれば、私がパスしたい。
由鳥……
『自由な鳥』という名前は、正直言って私には似合わない。
この街に生まれて育ったはずなのに、私には今だに夢中になってやりたい事が見つからないんだから。
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