250人が本棚に入れています
本棚に追加
「『そうそう!なんかわかんないけどー、画面がねー、急に消えたのよー!それでねー!きゃああああーってねー!』」
C組の最笑ちゃん?
「『そ、それでよ出雲!……う、後ろを見たら……!
何かがいるんだよ……!
そ、そ、そして言ったんだよ。
『バグかな~』って!』」
秋場先生も?
うーん……とりあえず会いたくないなあ。
カバンを持ってるバクさんなら会いたいけど。
それにしても。ねえひかりさん。
もうすぐ7月、テストが終われば夏休み。
教室までサラウンドで聞こえて来る蝉の声。
このシチュエーションで女の子が二人で話す事と言ったら……
夏休みどこ行こう!とか。
みんな誘って海とか行ってタピ・オ・ココ飲もう!とかとか。
そんな楽しい内容が似合いそうなんですけど。
なぜ私達は妖怪さんのイラストを前にしてるんでしょーか?
そんな私の素朴な疑問など、きっと永遠に気付かないであろうひかりの大きな目が、また漫画みたいに光ってる。
少女漫画じゃない、少年漫画で良く見る光り方だ。
これは……嫌な予感しかしない。
「ひかりもバクに会いたいっ!
ねえハカセ、手伝ってよっ」
い、言っちゃった!言いやがった!
「い、一体何を手伝えと!?」
「由鳥なら呼び出す方法知ってるんじゃない?だってハカセじゃんっ!」
「私は妖怪博士じゃないもん。嫌よそんな適当な悪の組織の幹部みたいなの!」
最初のコメントを投稿しよう!