曖昧な気持ち

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そのまま俯いてると、頭を軽くポンポン叩かれた。 驚いて顔を上げると意地悪そうに笑う顔が見える。 150ちょっとしかない私に比べ、山元は180はあるはずだ。 しかも意外に至近距離なため、首が痛くなるくらい顔を上げなくちゃいけない。 不思議に思ってジッと見てると、今度は頭を撫でられる。 「‥‥何なの?」 「ん?いや、丁度いい感じの低い位置に頭があるなと思ってさ」 「‥‥嫌味ですか?」 「おおっ!!馬鹿な割にはよく分かったじゃないかっ!!偉い偉い」 ニッコリ爽やかに笑う山元に口の端を引きつらせて笑い、その手を振り払った。 「馬鹿にすんじゃないの馬鹿っ!!さっさとシューティングしてなさいっ!!」 「へいへい。‥‥お前はそうやって叫んでる方がらしいよ」 「‥‥え?」 「お前は落ち込んでるより馬鹿面晒してる方がまだマシ」 「馬鹿面言うなっ!!」 ヒラヒラ手を振って背中を向ける山元に、ちょっと泣きたくなる。 ‥‥馬鹿。 何でこう、ハッキリ私の駄目なとこ言う癖にキッチリ慰めてくれるかな。 だからそういう優しいとこにズルズル甘えちゃうんじゃないか。 さり気ない優しさに気付いちゃうと、山元の存在ってのは実際大切なのだ。 ‥‥だから先日の発言が気になるんだけどさ。
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