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‥‥何で俺がこんなガキみたいな女に一喜一憂しなきゃならんのだ。
不公平だ。
どう考えてもおかしい。
だったらお前も、俺に振り回されればいいんだ。
俺のことばっか考えて、俺の仕草にいちいち反応して、それで、
――――俺を、好きになればいい。
何故か勝ち誇った気分になり笑みを浮かべると、柳は絶句して俯いた。
その髪を掴み、顔を上げたとこで、耳元に囁いた。
「‥‥俺を好きになるまでずっと待つから。
だから、それ以外の返事は禁止」
ついでに触り心地のいい髪の毛先に唇を落とすと、
呆然としてた柳は突然頭を押さえ、俺から距離を置いたところで‥‥腰が抜けてしゃがみこんだ。
それに笑いを噛み殺しながら「じゃあな」と手を振る。
顔が赤いままの柳がハッとして立とうとしたがそれを放ってドアを閉めた。
歩きだし、しばらくして柳の叫びが聞こえる。
「絶対、ずぇーったい、山元なんか好きになんないよ馬鹿ーッ!!」
その叫びにクスクスと笑った。
‥‥さぁ、ゲーム開始だ。
どうするよ、鈍感柳?
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