3人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな不思議な感覚のなかを走り、数分もしないうちに木に覆われた広い野原に出た。
「ここは……」
「山頂よ!」
「けど、あれだけ高い山だったのに……」
「さっき言ったでしょ? 抜け道だって…」
天美は少しの間を置いて再び話し始めた。
「そんなことより見て、上を…」
「上………?」
正平はそう言って山頂部を見上げた。
「あ、あれは………!!」
正平の目線の先には、大きな蜜柑の木があった。
「あんなに大きな蜜柑の木があったんだ……」
「凄いでしょ!」
「うん、すごい……」
そう話しながら二人は蜜柑の木へと近づいて行った。
最初のコメントを投稿しよう!