天辺へ…

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 木の真下に着いたとき、ふとした疑問が正平の脳裏に浮かび上がった。 「山の麓から見た時には、木に実なんて付いてなかったはずだぞ」 「あら、気付いた? この木はね、この山の守り神か宿っているんだよ。だから麓からは見えないっていう不思議なことが起こるんだ」 「へぇ~。そうだったんだ!」 「この山がどんな山かわかってくれた?」 「ああ、良くわかった!!」  妙に納得した正平の顔を見て、天美は満足そうな笑みを浮べた。
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