村へ…

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「ほら、掃除手伝って」  そんなことをしていると、お母さんからの急かし声が聞こえてきた。 「はーい!」  時刻はまだ日の登る途中だ。  新居は3人暮らしにしては広かった。長い間使われてなかったせいか、だいぶ汚れていた。 「広くて汚れてるって……掃除大変そうだね」 「だからパッパと終わらせちゃいましょ!」  少年が呑気なことを言っていると、再びお母さんから急かされた。  掃除は時間が掛かり、日が登りきるまで掛かった。  そして、昼食を採った後、荷物の搬入が始まった。  3人暮らしの一家の荷物は、家のサイズには見合わず、それほど多くはなかった。  しかし、重いものも多く、少年にとっては重労働だった。  
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