第一話

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  影山は気づいた。 自分の周りに、大量の白い砂がぶちまけられていることに。   驚く影山の前で、白い砂は動き出す。 まるで、生き物のように、蟻よりも小さな虫のように、白い砂は動き、一ヶ所に集まった。 一つの塊となった白い砂は、ゆっくりと盛り上がり、人間の上半身のような形を作る。   「な、何だこれ!?」 「お前の望みを言え……」 「…………何だって?」   驚き、腰を抜かした影山に、砂の山はこう言った。「望みを言え」。影山は頭を落ち着かせ、砂の山が言った言葉を、頭の中で何度も繰り返す。  
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