第二話

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  男は逆の腕でサーベルの破片を掴むと、それを蹴りの反動で宙を舞う矢車に投げつけた。 破片は矢となって、矢車に向かう。矢車は空中で身をよじり、急所への直撃はなんとか避けた。だが、代わりに両腕両脚が犠牲となる。 男は空中で苦しむ矢車に向けて、両腕をピンと伸ばした。太く長い二本の腕は、まるで戦車の大砲のように見える。   「まずいな……」   矢車は空中から、男と、男の伸ばす腕を確認した。二本の腕は少しずつ、その色と形を変えている。その光景は、腕を銃やサーベルに変えた時と同じ光景だ。 矢車はベルトのスイッチを叩く。   『クロックアップ』  
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