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ドキン、ドキン。
心臓が嫌な音をたてる。
松木さんが、美雪さんを見てる。しかも、何故か寂しげな表情で。
このふたりに何かあるの……?
「見てみて、しずくっ!」
私の嫌な考えを払拭するかのような、ミキちゃんの明るい声。
思わず振り向くと、白雪姫の恰好をしたミキちゃんがいた。
「どお? 似合う?」
ポーズを取ってにこやかに私に語りかける。
「に、似合ってるよ……」
ホントに物怖じしないんだから、ミキちゃんてば。
でも、ミキちゃんには悪いけど、私は松木さんが気になっていて。
私が松木さんのほうを向き直した時だった。
「美雪!」
男の人が美雪さんを呼んだ。
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