想う気持ち

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 ――克也(かつや)さん?  誰のことかと思い、ミキちゃんの視線の先を追う。  そこには、美雪さんと美雪さんの彼氏の姿があった。 「今日は用事があるから、ってあたしの誘いを断ったのに……何でここにいるのっ!?」 「ミキちゃん、それは……」 「もう何も聞きたくないっ!」  すでに着替え終わっていたミキちゃんは、自分の荷物を勢いよく抱えた。 「しずく、ごめん。あたし先に帰る」  言い終わるより早く、ミキちゃんはそのまま教室を飛び出した。 「ミキちゃん!」  追いかけようとした私を、克也さんが制した。 「オレが行くから。……美雪、後は頼む」 「わかったわ」  そう言って、克也さんがミキちゃんの後を追って出ていった。  何がどうなってるの? ミキちゃんとあの克也さんは知り合い?  そして、さっきのミキちゃんの様子だと、たぶんミキちゃんは克也さんを……。  色んなことが一度にありすぎて、考えが全然まとまらない。
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