~高校1年生・夏~

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「空也?何言ってるの?突然どうしたの…?それに薬剤師に就職してるなら教育実習は何?」 空也はただ窓から空を見てた 『きみは、おろか?』 そんな風に学校で言われた事を思い出す光景。窓から空を見る、空也の姿。 「茉莉の親も茉莉も気づいていないみたいですけど、皆がサボる事に対し、お咎めがない事や皆が媚を売る理由、解ってないですね?」 私の親は空也とは初めて会ったんですけど??それに、理由は… 「誰も呼んだ事ないですよね?“空也”なんて」 「…それは、先生だから…」 私はただ昔呼べなかった貴方の名前をたくさん呼んで、繋ぎ止めたかった。それは、好きだから。 「茉莉。俺と結婚して後悔しませんか?辛い事、受け止められますか?」 「は?空也?」 「結婚をするなら、俺の両親に会って頂かなくてはいけませんからね」 まだ、分からなかったよ。 空也の悲しそうな瞳も その言葉の意味さえも。
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