プロローグ

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善良な人命の灯火を燻し、 乾いた叫びが風となった。 原因は文明の発達。 『グリア戦争』 愚かな戦争とも呼んだ。 酷過ぎたからだ。 なけなしの財産を注ぎ込んで生産された大量殺戮兵器。 破壊衝動のみを先天性として生み出された人工生命体。 止む気配を微塵にも感じさせない愚かな戦争に、三つの神は嘆き悲しんだ。 そして遂に、決断を下す。 それは、因縁を世界ごと三つに切り離し、それぞれを別空間へ流すという非常に危険で大掛かりなもの。 それでも、追い詰められた三つの神にはそれしか方法はなかったのだ。 そして、その結果は吉と出た。 三つの世界とも発展の速度に差はあるものの、環境、そして偉大な指導者や知者に恵まれて、それぞれ平和な世界を築き上げたのだ。
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