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10年前の春、高校を卒業したばかりの道下正樹は散歩をしに公園にやって来ていた。
道下「いい天気だなぁ。うふふ。うふふ。」
道下の頭の中もいい天気であった。
ふと、視界の端に強烈な存在感。
「よう」
ベンチに座るつなぎ姿のいい男がどこまでも見透かすような眼差しで道下正樹を、その胸の内に眠るコスモの輝きまでも見ていた。
道下「ウホッ!いい男!」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの。ボウズ、名前を聞かせてくれないか?俺は阿部。阿部高和だ」
道下「み、道下正樹っていいます!」
阿部「正樹か…い~い名前だ。どうだい?
や ら な い か」
道下「はきゅぅ~ん!」
少年といい男の出会いの瞬間であった。
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