0-終焉-

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手を伸ばしても届かなかったそれは呆気なく死んだし、理想も呆気なく崩れた。 ざあざあ降る雨が、私が作ったそれの墓に打ち付ける。 彼は何でも出来たし、 彼は死にもしなかった。 彼は私の両親を殺してみせたし、 彼は私を自由にしてみせた。 私は彼が妬ましくて、 彼が羨ましかった。 そんな彼が死んで、 私がそれの墓を作ってるだなんて、やっぱり滑稽だった。  
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