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「あなたって子は……!」
お母さんが怒鳴った。
それと同時に、私の左頬にぱしんと痛みが走る。
頬を打たれたみたいだ。
「どうして、お母さんが言ってる事が理解出来ないのっ……!」
次は右頬を打たれる。
「どうして……どうしてあなたなんかが生まれて来たのよっ……!」
いつもの暴言。いつもの暴力。
「……ごめんなさい、お母さん」
まるで絵に描いたような暗いお話。
その中で私は生きていた。
そろそろ私も生きているんだか死んでいるんだか曖昧になってきている。
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