1-何時-

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カタカタと窓がゆれ、雨が窓を叩く。 横に寝て手を広げると、もう空間がなかった。 つまりそれだけ狭い部屋な訳だ。 仰向けになると、天窓から白い空が見えた。 恐らくまだ十二時になったばかりなのに薄暗い。 部屋の空気が悪いせいで、息苦しかった。 でもそろそろ彼女が帰って来るはずだ。 もう十二時を過ぎたから、学校から彼女が帰って来る。 私の代わりの彼女が。 彼女は、私と違って聡明だった。 だから学校での成績だって良かったし、お母さんだって彼女を誇った。 全てが私と違う彼女。 私が左手なら彼女は右手だ。 似ていても明らかな差は目に見えている。 でもだからこそ、私ではなく彼女が私の代わりになった。  
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