act1.気付けない幸福

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家は直ぐに売りにだされ、私はここに居られなくなった。 あの鉛筆もいつの間にか消え、お金も無く仕事も無く……… あれほど、私の回りに群がるように居た友達も、皆、離れて行った。 ―何もかも無くなっちゃった……… あの頃の記憶が蘇る。 忙しくても、金銭的に余裕が無くても幸せだったあの頃。 子供達の顔が頭から離れない。 ―無くしてしまってから気が付くなんて………。
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