装う者の夢

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微かに洩らした嗚咽 誰かに聞かれないよう 夕闇の中に隠した 溢れる大粒の悲しさ 強がっている自分を 誰にも知られたくなかった 世界が黒に染まる時 君が横に居ないと不安で 明日逢えると言いながら 心はそこに残っていた いずれは全てが無くなるとしても ずっと君だけを見ていたい 込み上げてくる淋しさを 君に明かせないまま 素直に「今逢いたいよ」と 言えない自分が悲しくて また今日も夢を見る 君の横で歌う夢を
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