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毎朝電車で通学。
田舎に済むあたしは、高校に行くまでも必ず電車は避けずにはいられない。
しかし、最近はその必須の電車も避けたい気がしてきた。ううん、でも避けることは不可能なのだけど。
でもなぜ、避けたいのかと思うのか。
それはただ、毎朝の如く足を踏んでくるあいつの事だった。
「……。」
「……。」
通学に使うこの電車の線はあまり人がいなかった。
10人いるのもいいほうで、当然の如く席はどこに座るのも選べるくらいだ。
しかし、あたしが電車に乗って座るところにいつも、隣に"あいつ"がいる。
否、必ず座る。
最初は不思議に思った。
何故、空席はたくさんあるのにいちいちあたしの隣に座るのだろう、と。
見たところ知り合いでもないし、他校だから名前も知らない。
あたしに気があるのだろうか?と思ってみたが、声を掛けてもこないし、最近となれば足を踏んでくるようになった。
わざとだろうな、これ。
あまりにも不自然だし、靴汚れるし。
単なる嫌がらせ?
あたしの足より一回り大きな足。正直重たい。
今日こそ、本人に問いだしてみようと思う。
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